DATE: 01/17/2005 12:55:47 AM
ビデオデッキ、オーディオコンポ、DVDプレーヤ(レコーダ)、PCと、ゲーム機…と、音声出力のある機器が増えると困るのがそれらの音をどこから出すか、という問題。
一番シンプルなのがAVセレクタを使って、切り替えるという方法。同時に1つの機器しか使わないならこれでもよいのだが、例えばコンポでCDの音楽を聴きながらゲームをしたいとか、PCの効果音も聞きたいという場合には対応できない。
また、PCが増えるとそれぞれにスピーカを接続していて、スピーカが机上にいくつも並んでしまい、また音量もバラバラ、ということになってしまう。
こういう状態を解消するためにはオーディオミキサーにいったん各機器を接続し、音量を調整したうえで1つのスピーカに出力すればよいのだが、こういう目的でミキサーを探すとなると大変苦労することになる。
というのは、個人向けに市販されているミキサーというのはたいていがオーディオ入力とマイク入力を合成することを想定しているからだ。ビデオカメラで撮影した映像をダビングするときにナレーションを入れるとか、家庭でカラオケを楽しむためにCDプレーヤの出力とマイクでとった声を合成するという使い方だ。
これらの製品の場合、その多くはマイク入力が1~3個、ライン入力が1個となっていて、上記の目的では使えない。
そのため、私はわざわざヤマハがDTM向けに販売しているMG12/4というアナログラインミキサーを購入して、PCやAV機器の音声出力を収容していた。このミキサーを使うと、12チャンネル、ステレオ機器なら6台まで収容できる。
しかし、その後さらに機器が増え、MG12/4で収容しきれなくなったため、ミキサーをもう1台買いに行ったときに見つけたのが、EDIROLのM-10Eという製品。EDIROLというのは電子楽器で知られる(パソコンユーザーには「ミュージ郎」で知られる、といった方が分かりやすいかもしれない)ローランドの映像/コンピュータミュージック関連製品のブランドで、M-10Eはライン入力8チャンネル(うち4チャンネルをマイク入力4本として使うこともできる)を備え、2チャンネルずつ4つのスライダで音量と左右バランスと入力感度を調整できる。
ヤマハのミキサーがDTM向けということもあって、ヘッドフォンなどで使われる太い端子を使用している(一部のチャンネルではRCA端子も使える)のに対し、M-10Eは8チャンネルとも一般的なRCA端子なので、便利だ。
スペックが違うため単純に比較しても意味はないものの、値段もMG12/4より安く、小型軽量で単純に各機器の音量レベルを調整したい、という目的であればM-10Eの方が適していると思う。
この製品、EDIROLブランドの製品カテゴリの中でも「その他」扱いだが、もっと注目されていい製品だと思う。私のように音声出力機器がたくさんあって、その取り回しに苦労している方にはお勧めしたい。
また、同様な製品が他社からも発売されることを期待したい。
M-10E(ローランド)
MGシリーズ(ヤマハ)