(2011/11/23)
2011 国際放送機器展
(Inter BEE 2011 : International Broadcast Equipment Exhibition 2011)
2011年11月16日~18日
幕張メッセ にて。2日目となる11月17日に取材。
FEDは後退、CRTもやめない – 池上通信機
昨年は2012年の発売予定として展示されていたFEDは、採算性の面などから2012年の発売予定から「技術展示」に後退していた。説明員によれば同社はこれからもCRTモニタの生産を続けるそうである。ソニーやビクターが相次いでCRTの生産から撤退する中、この表明は心強い。
「JVCケンウッド」として初の出展
10月1日にケンウッドと合併し「JVCケンウッド」となった旧・ビクターは、「JVCケンウッド」として初めての出展となった。旧・ケンウッドの音響機器などと、旧・ビクターの放送業務用映像機器がそれぞれ展示されていた。
自主放送装置新機種 – 各社
自主放送装置(OFDM変調器)市場は早くも価格競争の様相を呈してきた。中日電子が従来機種のPV-200HからSDI端子・D端子・TS入力・SDカードスロットを省略し、入力をHDMI端子とアナログコンポジット端子のみとして筐体を1Uハーフラックサイズに抑えた新機種PV-300Hを出品。説明員によれば「100万円はしない」価格になるとのこと。
また、マスプロ電工は先日発表したSD1波用エンコーダ内蔵OFDM変調器「SDEC2MD」を展示していた。こちらも超低価格を謳っている。
メディアリンクスは従来機MD2800を低価格化した「MD2810」を出品。MD2800が備えていたウォーターマークやサイドピラーの機能を省略しつつも、SDI、コンポジット、D端子、光デジタル音声端子まで装備して「業界最安値」を謳っている。ただし、PV-300Hがハーフラック化したのとは逆に、MD2810はフルラック化している(MD2800はハーフラックサイズ)。
他にもミハル通信、DXアンテナ、SYNCLAYERなどが自主放送装置を展示していた。
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ラウドネス
Inter BEEでは映像機器の陰に隠れてあまり目立たない音響機器部門だが、今回は放送分野において大きなトピックがあった。それが「ラウドネス」だ。2012年10月1日から、テレビ放送における音声レベル運用規準「TO32」(ARIB TR-B32)が導入され、「平均ラウドネス値」が国際標準である「-24LKFS」になっていることが求められるようになる。
導入まで1年を切った今回のInter BEEでは「ラウドネスサミット東京 ワークショップ」が開催され、専門家がラウドネスの概要や、ラウドネスメーターの使い方などを解説していた。
【リンク】Inter BEEのウェブサイト Inter BEE 2024|コンテンツビジネスとプロフェッショナルのためのメディア総合展示会 メディア&エンターテイメント業界のプロフェッショナル向けに特化したInter BEEは、コンテンツビジネスの最前線を探るメディア総合イベントです。業界のイノベーションとネットワーキングの場を提供します。 |
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