(2007/11/20)
2007 国際放送機器展
(Inter BEE 2007 : International Broadcast Equipment Exhibition 2007)
2007年11月20日~22日
幕張メッセ にて
XMCAM EX – ソニー
ソニーブースではプロフェッショナルディスクではなくSxS(エス・バイ・エス)メモリーカードに記録するXDCAM EXがお披露目された。カムコーダーのPMW-EX1や、参考出品ながらXDCAM EXデッキが展示されていた。
液晶BVM – ソニー
液晶モニターとして初めてマスターモニターを名乗るBVM-L230も展示されていた。新たに開発されたパネルを採用し、液晶でありながらインターレーススキャン表示を可能にした。また、42インチのBVM-L420も参考出品されていた。
HDV新機種 – ソニー
コンシューマ向け製品としてはすでに「過去のもの」の扱いになりつつあるHDVだが、業務用市場で待ち望まれていたスタンダードカセット対応のショルダータイプのHVR-S270J、HVR-Z1Jの上位機種となるHVR-Z7Jが展示された。前述のXDCAM EXとユーザー層が重なり、さらにPanasonicはこの市場にAVC-Intraや家庭用と同じAVCHDで攻めようとしている中で、今後どのような棲み分けが行われるのか注目される。
PanasonicはAVC
PanasonicブースではAVC(Advanced Video Codec)を採用したP2HDやAVCHDを前面に押し出していた。また、ソニーのDVCAMカムコーダーにP2HDのレコーダーを外付けしテープレス化するデモも行われていた。
ソニーブースのプレゼンテーションがサッカーのワールドカップをモチーフにしており、一方Panasonicブースのプレゼンテーションはオリンピック(Panasonicは1988年からオリンピックの公式スポンサーである)をモチーフにしているのが対照的だった。
プロ・アマ判定技術 – KDDI研究所
KDDI研究所のブースでは、映像や音声を解析することでプロが作ったもの(≒著作権で保護されているもの)を自動的に判別する技術が展示されていた。説明員によれば、映像がブレていないか、編集されているかなどから総合的に判断するのだという。そのため、作者がアマチュアであっても、きちんと撮影・編集が行われている場合、プロの作品と判定されることもあるという。また、現時点ではプロかアマの二者択一の判断しかできないが、将来的には「○○%プロ」といった中間的な判断もできるようになるという。
ローランド
ローランドブースではマルチフォーマットコンバーターVC-300HDやマルチフォーマットスイッチャーV-440HDなどが展示されていた。VC-300HDは11月20日現在、ファームウェアの最新バージョンは1.02であるが、24pへの対応やガンマ補正機能を追加したバージョン2.0が発表されていた。早ければ年内にも既存ユーザーへのアップデートが開始されるという。
GFシリーズ – 東芝・池上通信機
隣同士にブースを構えた東芝と池上通信機は共同で展開する「GFシリーズ」を展示していた。GFシリーズとは撮影から編集、送出、アーカイブにいたるワークフローをトータルにサポートするフラッシュメモリベースの映像システムである。記録メディアであるGFパックにはSATAとUSB端子が装備されており、カメラへの装着時はSATAでアクセスし、ノンリニア編集システムに取り込む時にはUSBケーブルでPCと接続すればマスストレージとして認識されるようになっている。
プレゼンテーションも連携しており、片方のプレゼンテーションが終わると続いてもう片方のプレゼンテーションが始まるようになっていた。
日本ビクター
ケンウッドとの経営統合が予定されている日本ビクターはごく小さなブースでモニターなどを展示するにとどまっていた。ケンウッドとの経営統合に伴って、日本ビクターの放送機器部門がどのようになるのか気になるところだ。
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