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Inter BEE 2008 レポート

Inter BEE

(2008/11/19)

Inter BEE2008 国際放送機器展
(Inter BEE 2008 : International Broadcast Equipment Exhibition 2008)
2008年11月19日~21日

幕張メッセ にて

PVMが液晶で復活 – ソニー

PVM-L2300

▲PVM-L2300

ソニーブースでは業務用のCRTモニタに使われていたPVMの型番を冠する23インチ液晶モニタPVM-L2300が展示されていた。PVMはソニーのCRT生産終了とともにシリーズとしてはいったん終息し、LUMAシリーズ(LMD)に引き継がれる形となっていた。しかし、このPVM-L2300で液晶モニタとして復活することになった。このPVM-L2300は液晶マスターモニタであるBVM-L230をベースにバックライトをワイドCCFL(冷陰極線管)に変えたもので、LUMAシリーズよりもBVMに近いという。また、液晶BVMの新機種である17インチ液晶マスターモニタBVM-L170も展示された。

EDIUS生ダウン – トムソン

トムソンブース

▲トムソンブース

カノープスから社名変更したトムソン・カノープスのブースでは「トムソン」のみの表記となり、社名の看板を除いてブースからカノープスの文字が消えた。ブース内ではEDIUS Pro 5やライブ中継システムなどのデモンストレーションが行われていたが、EDIUS Pro 5のデモンストレーションの真っ最中にWindows用ビデオ編集ソフトであるEDIUS Pro 5自体がアプリケーションエラーを起こして落ちてしまうハプニングがあった。同社のビデオ編集機HDWS-3000MIPで実行していたにも関わらずである。

こんなところにFEDが – 池上通信機

FEDマスターモニタ

▲FEDマスターモニタ

池上通信機は今年もGFシリーズで協業する東芝と隣同士にブースを構え、GFシリーズを中心とした展示を行っていた。そんな中で、モニタを展示する一角では液晶やCRTと並んで、FEDを使用した次世代マスターモニタが展示されていた。説明パネルには型番もなく、製品の投入時期も書かれていなかったが、筐体にはIkegamiのロゴが付いていた。少なくとも池上通信機が将来FEDモニタを製品として投入する意思があることを示すものと言えるだろう。

あのプロ・アマ判別技術はどうなった? – KDDI研究所

KDDI研究所のブース

▲KDDI研究所のブース

昨年のInterBEEで、映像がプロが作ったもの(≒著作権で保護されているもの)かどうかを判断することにより、動画共有サイトなどに商用コンテンツが無断でアップロードされることを避けるための技術として展示されていたプロ・アマ判別技術。将来的には「○○%プロ」といった中間的な判断もできるようになるとのことだったが、早くもその機能が実装されていた。そして、用途にも「制作スキル測定」が加えられていた。来場者が実際にビデオカメラで15秒程度の映像を撮影し、それをその場で点数で評価してもらえるようになっていた。説明員によれば、カラオケで歌った後に得点が表示されるものがあるが、それと同じような機能を動画共有サイトに組み込む、といった用途が考えられるという。

謎のProHDカムコーダ – 日本ビクター

参考出品との表示のみのProHDカムコーダ

▲参考出品との表示のみのProHDカムコーダ

ProHDというのは規格の名前ではなく、日本ビクターが展開する業務用HDV機器のブランド名なのだが、HDVなどの規格のロゴがなくProHDのロゴだけが付いた小型のカムコーダが参考出品されていた。大きさや形はソニーの業務用HDVカムコーダであるHVR-A1Jに近いのだが、テープデッキ部は無い模様で、SDHC対応のSDカードスロットが搭載されていた。参考出品との表示があるのみで、型番や仕様などについての説明は一切無かった。VictorではなくJVCのロゴが付いていることから欧州向けのモデルと推測される。

ケンウッドとの経営統合後も放送機器部門は中核事業の一つとして位置づけられているはずだが、今年も小さなブースでの展示にとどまっていた。

【リンク】Inter BEEのウェブサイト
Inter BEE 2024|コンテンツビジネスとプロフェッショナルのためのメディア総合展示会
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