外出先で当サイトの記事を改めて読んでいて、ふと誤字・脱字や設定の誤りに気付くことがある。すぐに修正・変更したいところだが、手持ちのスマートフォンだけでは作業しづらいこともある。そこで、(重量が)軽いノートパソコンを模索した。
軽いノートパソコンが欲しい
以前の記事で紹介した、iPad Air + Magic Keyboardの組み合わせでもよいのだが、その記事の中でも述べているように、この組み合わせは結構重量が重く、1kgを超える。これを常時持ち運ぶのは結構つらいところだ。
スペックは最低限でいいので、重量の軽いノートパソコン(MacでもWindowsでもChromebookでも)があればなぁ、と思っていたのだが、別の記事で、富士通のFMV LIFEBOOK U938/Sを修理したのを思い出した。この機種は、最小で799gと、当時のノートパソコンの中でも最軽量級だった。
この記事で修理した個体は、CPUにCeleronを搭載したモデルで、Windows 11非対応だったのだが、U938/Sには、第8世代のCore i5を搭載した、Windows 11に対応しているモデルもある。
そして、後継機種であるU939は、メモリスロットが省略されており、メモリの増設ができないのに対して、U938/SにはDDR4のメモリスロットが1つあり、オンボードの4GBと合わせて12GBまで(非公式にはそれ以上)増設できる。
一方、ひとつ前の機種である、U937はメモリスロットはあるが、搭載しているCPUの世代が古くてWindows 11に対応していない。
つまり、U938/Sは、メモリが増設できて、かつ、Windows 11にも対応しているという、前後の機種の「いいとこどり」をした機種と言える。
FMV LIFEBOOK U938/Sを改めて入手
そこで、再びU938/Sを入手することにした。2024年11月現在、この機種は中古で2~3万円台、状態によっては、1万円台で入手できるところもある。
今回、筆者はネットオークションで14,850円で購入した。オークションとはいっても、複数個出品だったため、競り合いにはならず、初値のままで落札できた。主なスペックは以下の通り。
CPU | Core i5-8350U 1.70GHz |
メモリ | 8GB (オンボード4GB+DDR4-2400T 4GB) |
ストレージ | SanDisk SD9TN8W-256G-1016 (M.2 SATA SSD 250GB) |
ディスプレイ | 13.3インチ 1,920×1,080ドット (ノングレア(非光沢)、IGZO) ホワイトスポット複数あり |
ネットワーク | 1000BASE-T IEEE 802.11b/g/n/a/ac (Wi-Fi 5) Bluetooth 4.1 |
インターフェース | USB 3.0 Type-A×2 USB 3.0 Type-C×1(充電・給電対応) HDMI イヤホンマイク SDXCカードスロット Ethernet |
Webカメラ | あり |
TPM | 2.0 |
WAN | なし |
指紋センサー | あり(Synaptics FP Sensors) |
WANは付いていなかった
この機種は、カスタムメイドに対応していて、個体によってハードウェア構成に差異がある。例えば、無線WAN(3G/LTE)を搭載できるが、今回入手した個体は非搭載で、SIMカードスロットも付いていなかった。また、アンテナ線も付いていなかった。その分、重量は軽くなるのでよしとする。ただ、マザーボード上には無線WANモジュール用と思われるM.2スロットが付いていた。
指紋センサーは死んでいた
また、指紋センサーが付いていて、BIOSでは有効になっており、Windowsでも認識されるが、実際には動作しなかった(正確には、一度だけ反応したが、それっきりだった)。モジュールとしては生きているが、末端のセンサー部が死んでいるようだ。筆者の場合、指紋センサーはあれば便利という程度のものなので、気にしないことにする。
IGZO液晶 = ホワイトスポット ?
ところで、以前から感じていたことではあるが、この機種で使われている液晶パネルは、ホワイトスポットが発生しやすいようで、前の記事で修理した個体にもホワイトスポットがあったし、中古PC店の店頭で展示されている個体もたいていそうだった。
今回は、ネットオークションで入手したが、きっとホワイトスポットはあるだろうと思っていたら、案の定、複数のホワイトスポットがあった。ちなみに、この機種の液晶はIGZOだそうである。
余談だが、筆者はこれが「ニッポンのモノづくり」の現実なのかな、とも思う(本個体は、2018年12月、「富士通株式会社」製の”MADE IN JAPAN”である)。富士通関連でいうと最近では、スマートフォン「arrows We(初代)」の未使用品が9,000円前後で中古市場に大量に出回ったのも記憶に新しい。
ホワイトスポットは少しに気なるが、これは商品説明にも書いてあったので、ここは我慢する。
さて、本機種の最大のウリであり、今回筆者が求めたのもその「軽さ」であるが、測ってみたところ、約900gであった。大容量バッテリーが搭載されている分重くなっているようだ。確かに、前の記事の写真・動画と比べると大きなバッテリーが付いている。充電能力もだいぶ落ちている(それでも標準容量バッテリー相当は残っている)ようなので、後日、標準容量バッテリーに換装したいところだ。
それでも、先日「保護」した、MacBook Pro (Retina, 13-inch, Late 2012)は重量が1.62kgあるので、それと比べるとだいぶ軽い。
筆者は中古品店を巡り、そのままでは動かないものの、(はんだごてまでは使わなくてもいい程度の)メンテナンスをすれば復活させられそうな「マイルドジャンク品」を買って、復活させる活動をしている。これを「保護猫活動」になぞらえて「保護デバイス活動」と呼んでいる。
実際に筆者が、そのMacBook Proを持ち出してみたところ、重くて疲れてしまったが、U938/Sは何回か持ち出してみても重いとは感じなかった。約700gの差は(筆者にとっては)大きいようだ。しばらく使い続けてみたい。